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コラム

事業承継の選択肢M&A③ M&Aの事例

[2020.06.03]

相続

最近では、中小零細事業においてもM&Aは活発に行われております。そんな事例を幾つかご紹介いたします。

Case1 後継者不在企業と新マーケット進出企業のマッチング
某県のA社が、今までは某県の県庁所在地で長年事業を行ってきましたが、新規マーケット開拓のために進出するエリアを検討していました。同一県内の第二の都市へ進出することを考えていた矢先に、首都圏に同業のB社が後継者不在のために売りに出ていることを察知。地方都市への進出よりも、首都圏で顧客や知名度があるB社を買収した方が、収益化が早いことと潜在的な顧客数では圧倒的に首都圏のほうがあるために、B社買収を検討。ただこのB社は、毎年の営業利益はわずかしか出ておらず、決算書上では決して価値があるようには思えない法人であったが、決算書には表れない「顧客」と「信用」を評価。売買価格は数百万円という非常に安いコストで買収に成功。B社の経営者も、顧客と信用だけでなく負債も引き継いでもらった上に、売却代金が少し入ってホッとされた事例でした。

Case2 後継者不在のクリニックを若手医師が引き継いだ事例
都市部のベットタウンで開業していたCクリニックは、長年、診療を続けており地域では十分認知されているクリニックでしたが、ご子息に医師がおらず後継者問題を抱えていました。そのためにクリニックの譲渡も視野にいれつつ後継者を探していたところ、30歳代で開業を希望する医師が、業者を通じてクリニックを引き継ぎたいとの表明がありました。このエリアはベットタウンで高齢化が進んでいるものの、最近の再開発のおかげで少しずつ若い世帯の人口がふえていることや、Cクリニックが地域に浸透していることもあり、この若手医師は全くの新規に開業するよりも、引き継いだ方がリスクが減らせると判断をしていました。両者が初めて面談をしたときから波長があい、トントン拍子で話が進み、最初は勤務医という形で若手医師がCクリニックへ勤務。その後、数年の時間を掛けて徐々に権限移譲をする形で事業譲渡が行われました。ゼロから事業を起こすよりも既存事業を買収することでリスクが低減できることが出来た事例でした。

【筆者プロフィール】
奥田 雅也
株式会社FPイノベーション 代表取締役
NPO法人日本リスクマネジャー&コンサルタント協会 理事

<経歴>
1972年生まれ。大学卒業後、損害保険会社での2年半の勤務を経て大手会計事務所「日本経営」で医療機関を中心に約1500件のコンサルティングに携わる。2003年に上場保険代理店「アドバンスクリエイト」へ転職。同社にて法人を担当し、約1000社の法人に保険を提案。2014年株式会社FPイノベーションの代表就任・2017年、NPO法人日本リスクマネジャー&コンサルタント協会理事就任。現在に至る

<仕事内容>
保険業界20数年のキャリアの中で対応した事業所数は2,500社以上。東証一部企業から創業したての事業所まで様々な業種・業態・規模のコンサルティング経験を持つ。特に医業経営者は、1,000名以上の対応経験があり、医業経営についても造詣が深い。

<メッセージ>
弊社、株式会社FPイノベーションでは、生命保険・損害保険・共済商品といった金融商品を活用して、医業・事業経営者の皆さまの事業継続のサポートや、保有資産1億円以上の「資産家」の皆さまの資産保全・運用・相続のサポートを行っております。残念ながら「本当のプロ」が少ない保険業界において、「事業継続をサポートするプロフェッショナルチーム」として、経営者のお悩みを少しでも解決できるように自己研鑽を積んで参りますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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